生成AIの代表格と言えば、Microsoftが出資している「ChatGPT」やGoogleの「Google Bard」ですが、実は他にもさまざまな生成AIサービスが世の中にはリリースされています。
生成AIとは
データのパターンや関係を学習し、新しいコンテンツ(画像、文章作成・要約、音楽)を生成することです。
僕自身、生成AIについては興味をもっていましたが、日常業務の中で、機密情報を扱うことが多いため、クラウド上のサービスに情報をアップロードして、生成AIを使用したデータ解析等はできないので、なかなか使用する機会はありませんでした。
そんな時に、たまたまデータサイエンティストのための生成AI専門情報メディア「Ainova(アイノバ)」の担当者から声をかけていただき、ChatGPTの記事を執筆することになりました。
僕自身、ChatGPTを使用したデータ分析や生成について、ほどんど経験がなかったので、最初から高度なことをやろうとするよりは、まずは触れてみることが大切だと思ったので、Ainovaの以下の記事を参考にして、実際にChatGPTを使用したので、この記事では紹介します。
この記事は依頼を受けて作成しています
実際にやってみた
データを用意する
まずは、以下からお試しに使用する「人口と世帯数」のオープンデータを準備しました。
分析してみた
ChatGPT Plus(有料版)の「Code Interpreter」を使用すれば、直接ファイルを読み込むことができますが、今回は無料版での使用のため、CSVファイルの中身を直接コピー&ペーストで張り付けて、分析しました。
分析のための質問については、以下です。
実行した質問
- 最も人口が多い年を教えて
- 最も人口が少ない年を教えて
結果としては人口が多い年については、正解を導き出すことができました。
しかし、人口が少ない年については「明治22年(1889)」が本来返ってくるはずでしたが、「大正13年(1924年)」と答えが返ってきたため、間違っていました。
原因については分からない部分がありますが、以下の理由が考えられます。
正しい答えにならなかった理由
- 無料版を使用していたため(有料版はGPT-4が使用できるため、回答精度が高い)
- サーバーの負荷が高く、解析が正しく行えなかった
そのことから、条件によっては、AIも間違った回答を導き出すこともあるので、全てAIに頼るのではなく、人の目によるチェックも最終的には必要だと感じました。
ポイント
分析をしても必ず正しい答えになるとは限らないため、最後は人のチェックが必要になる。
使用した感想
本格的に使用するならChatGPT Plus(有料版)が必要
お試しだったので有料版のChatGPT Plusは使用しませんでしたが、無料版だと以下の制約があるので、十分に使えませんでした。
無料版の制約
- 有料版に比べると繋がりにくい
- 回答精度が低い
- Code Interpreterが使用できない(アップロードしたファイルの解析ができない等)
なので、日常生活や仕事に使いたい場合は、有料版のChatGPT Plusが必須だと思います。
無料版と有料版の機能差異については、Ainovaの以下の記事で詳しく記載されているので、参考になると思います。
シンプルに使用できる
ChatGPTのよいところのひとつとして、難しい操作は不要で入力ボックスに調べたいことを入力して、会話ベースで質問をするだけのシンプルに使えることだと思います。
また、スマホやタブレットでは専用のアプリも使用できますが、ChatGPTはブラウザで使用できるため、端末に依存することなく使用できることも、お勧めなポイントです。
データはクラウド上で解析されるので、業務での使用は厳しい
自分が操作している端末のローカル上で、データ解析できるなら、業務での使用もできると思いますが、データをアップロードして解析する必要があるため、以下のリスクを考えると業務での使用は難しいと思います。
業務での使用が難しいと考える理由(個人的な考え)
- 個人情報や機密情報などの情報流出リスクがある
- AIの学習に使用されてしまうリスクがある
そのため、使用できるデータとしては個人情報や機密情報を含まない、世間一般的に公開されている情報やオープンデータ等などに限定されると思います。
もし、情報を残さないサービスや隠ぺいできるサービスがあったとしても、クラウド上に情報をアップロードすること自体にリスクがあるので、個人での利用は増えても企業での利用が増えるかは分からないと思います。
まとめ
数時間ChatGPTを実際に操作しましたが、無料版だったこともあり、正しい回答を得ることができないこともありました。
日ごろExcelなどを使用して自分で分析していたことをAIに任せることができれば、業務の効率化だったり、自分とは違う視点で分析してもらうこともできるようになると思うので、面白いと思います。
ただ、データの扱い方やそれが正しい分析結果なのかの最終判断は人間がする必要があるので、全てを任せきりにするのではなく、回答結果に対して自分でも納得や理解できていることもポイントだと思います。