自宅での業務や作業は主に2階の書斎で行っているため、10Gbps対応の有線LANを最大限に活用できるよう、モデムおよびWi‑Fiルーターを2階に集約して設置しています。
これにより、2階においては常に安定した回線速度を維持できており、オンライン会議や大容量ファイルの送受信も快適です。
ただし、構造上1階への電波到達が弱くなる傾向があり、その影響で通信速度が低下していたため、テレビやゲーム機など、安定した帯域確保が求められるデバイスに関しては、LANケーブルによる有線接続で運用していました。
これまでは特に支障はなかったものの、最近では1階のリビングでもモバイルモニターを使用してPC作業を行う機会が増えていて、1階におけるWi‑Fi環境を改善したいと考えていました。
そのため、自宅全体のネットワーク品質を向上させることを目的に、メッシュWi‑Fiによる構成を検討し、バッファロー製のWi‑Fiルーター「WSR3600BE4P」を新たに導入することにしたので、本記事では、使用感などについて紹介します。
メッシュWi‑Fiとは
複数のWi‑Fiルーター(親機と子機)を連携させて、家全体を1つの大きなWi‑Fiネットワークでカバーする仕組み
お勧めポイント
- 2025年現在最新のWi-Fi 7(11be)に対応している
- Wi-Fi EasyMeshに対応(簡単にメッシュWi-Fi環境を作れる)
- コンパクトなデザインのため、省スペースに設置可能
- IPv6(IPoE / IPv4 over IPv6)に対応しているため、高速通信が可能
仕様について
仕様については以下です。
仕様
- LANポート:最大1Gbps(1G/100M/10Mbps)×3
- INTERNETポート:最大1Gbps(1G/100M/10Mbps)×1
- 端子形状:RJ-45型 8極
- 周波数範囲(チャンネル)5GHz:
W52 36/40/44/48ch (5180~5240MHz)
W53 52/56/60/64ch (5260~5320MHz)
W56 100/104/108/112/116/120/124/128/132/136/140/144ch(5500~5720MHz) - 周波数範囲(チャンネル)2.4GHz:
1~13ch (2412~2472MHz) - 準拠規格(最大転送速度)5GHz:
IEEE 802.11be:2882Mbps (160MHz 2x2)
IEEE 802.11ax:2401Mbps (160MHz 2x2)
IEEE 802.11ac:1733Mbps (160MHz 2x2)
IEEE 802.11n:300Mbps (40MHz 2x2)
IEEE 802.11a:54Mbps - 準拠規格(最大転送速度)2.4GHz:
IEEE 802.11be:688Mbps (40MHz 2x2)
IEEE 802.11ax:573Mbps (40MHz 2x2)
IEEE 802.11n:300Mbps (40MHz 2x2)
IEEE 802.11g:54Mbps
IEEE 802.11b:11Mbps - 内蔵アンテナ:5GHz:3本、2.4GHz:2本(うち、5GHz/2.4GHz共通:2本、5GHz専用:1本)
- セキュリティー:ステートフルパケットインスペクション(SPI)、パケットフィルタリング、VPNマルチパススルー(PPTP)
- 電源:AC100V 50/60Hz
- 消費電力:14.1W(最大)
- 外形寸法(幅×高さ×奥行):43×148×133mm ※本体のみ
- 重量:約280g
開封
同梱品については以下です。
同梱品
- 本体
- スタンド
- LANケーブル(0.5m)
- ACアダプター
- 取扱説明書(保証書)
使用した感想
セットアップが簡単
Wi-Fi EasyMeshを利用したネットワーク構成を設定しました。
構成としては、2F書斎のモデムに直接接続されたWi-Fiルーター(WSR-5400XE6)をコントローラーとし、新しく購入したWi-Fiルーター(WSR3600BE4P)を1Fに設置し、エージェントとして運用しています。
また、エージェントは2F書斎のコントローラーに有線で直接接続されています。
詳細なセットアップ方法についてはマニュアルに記載されているため省略しますが、複雑な設定は不要で、付属のLANケーブルでコントローラーとエージェントを接続し、ボタンを押すだけで簡単にメッシュWi-Fi環境を構築できます。
最大接続数は21台のため、家族が多いと厳しい
Wi-Fiルーター(WSR3600BE4P)は最大で21台の機器を接続できます。
そのため、多くのデバイスを使用する家庭や家族が多い場合は、接続台数に注意が必要です。
スマートフォンやタブレット、テレビ、レコーダー、ゲーム機、スマートスピーカー、家電などを複数接続すると、意外と上限に達しやすく、余裕がない場合があります。
そのため、単身世帯であれば問題はありませんが、家族が多く、複数の機器を接続する必要がある場合は、30台以上の接続に対応した機種を選ぶ方が安心です。
10Gbpsには非対応なので注意
有線LANポートは3つあり、それぞれの最大通信速度は1Gbpsです。
最近ではWi-Fi接続が主流となり、有線接続を利用する機会は減っていますが、ゲームや動画のアップロードなどで10Gbpsの高速通信を必要とする場合、このルーターは対応していません。
自宅では「ドコモ光 10ギガ」の回線を利用しており、Wi-Fi接続時の下り速度はおおよそ800Mbps。
動画の視聴やアップロードもスムーズに行えているため、有線LANで10Gbpsの通信ができなくても、現状特に困ることはありません。
10Gbps対応のWi-Fiルーターは3万円以上が主流ですが、1万円前後で購入できるWi-Fiルーター(WSR3600BE4P)として考えるとコストパフォーマンスが高いと思います。
小型設計のため、置き場所に困らない
WSR3600BE4Pは非常にコンパクトなサイズのため、省スペースで設置できます。
グレードの高いモデルでは、大型の可動式アンテナを搭載しており、アンテナの向きを調整することでカスタマイズが可能ですが、その分本体サイズが大きくなり、設置場所が限られてしまいます。
今回はWi-Fi EasyMeshを導入したことで、1Fと2FのWi-Fiルーターを分けて設置したため、電波の飛距離を気にする必要がなく、アンテナ内蔵でも十分な性能を発揮しています。
省スペースで設置できる点も気に入っており、現在はテレビボードの中に設置しています。2週間ほど連続運転していますが、発熱はそれほど高くなく問題なさそうです。今後、発熱が気になる場合は風通しの良い場所へ移設する予定です。
まとめ
購入してから約2週間が経ちますが、通信が途切れることなく安定して使用できています。
メッシュWi-Fiのセットアップは、一見するとITに詳しくない人には難しそうに感じられるかもしれませんが、実際には想像以上に簡単で、使い勝手も非常に良いと感じています。
また、Wi-Fi EasyMeshを導入したことで、Wi-Fiの接続先を手動で切り替える必要がなく、1Fで作業する際は1FのWi-Fiルーターに、2Fでは2FのWi-Fiルーターに自動で接続されるため、運用が非常に快適です。(マネージャーのSSIDが1Fと2FのWi-Fiルーターで共通となるため、一つのネットワークとして利用できます)